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スレッドNo.3012

鳥よ  秋さやか

鳥よ鳥よ
そんな空高く飛びながら
おまえの愛はどこにあるのか

羽はどんどん冷えていくのに
小さな虫を飲みこまず

おまえを一心に呼ぶ声を
覚えているのか

鳥よ鳥よ
電線につらなりながら
ずぶ濡れるちいさな塊たち

驟雨から逃げもせずに
親鳥を信じて待っているのか
信じるということを知っているのか

鳥よ鳥よ
自由な風を浴びながら
窓の奥になにが見えたのか
おまえの体を潰すほどに飛び込んで
どうしてもそこに行きたかったのか

遠い窓に映る夕焼けを
わたしは火事と間違えたことがある

目が覚めるほどハッとした
窓の夕焼けは
おまえたちを悼んで
あんなにも赤かったのか

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