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スレッドNo.3049

秋雨が映すもの  エイジ

早朝5時
秋雨に降られて出かけていく
どしゃぶりの大雨だ
夜明けまでまだ1時間以上
真っ暗な一本道を
独り駆けていく

カバンは傘からはみ出し
ずぶ濡れになっている
お構いなしに駆けていく

水たまりが所々に出来て
上手くかわせないので
靴は泥水まみれ

相変わらず
傘に降る雨粒は
ぽつぽつと拍子を
刻み続ける

歩道に飛び出した
木の枝が傘にぶつかり
余計な滴を私に浴びせる

降り注ぐ雨粒の向こうに
私は見た
ぼんやりした影たちを
ああ、電灯の光たちが生むんだ
無言で立ち尽くす
暗い彼らを

悲鳴を上げる腰を抱え
歯を食いしばりながら
一本道を抜けると
三差路が二つ続く
渡り終えれば目的の地

やはり雨に降られながら
郵便ポストに投函する
目的は達成された

さあこれから帰り
雨という混沌を鏡に映す
人間という混沌の
私という混沌の
心をふと覗き見る

ねえ、君には何が見える?

編集・削除(編集済: 2023年11月25日 17:58)

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