か細い祈り 理蝶
この星の力
そこにあるだけ
苦しいほど
そこにあるだけ
虚しいあかり
偉いはずのあかり
夜を切り拓いた
僕達のちっぽけな誇り
夜になると
藍色を吸った感傷が
空へ昇る
瞳を染める
涙が落ちる
明日も何とかやれそうかい
目を閉じて眠れるかい
歯を食いしばってでも
そこにいてくれるかい
せめて明日は
優しい陽が差しますように
北からの風が止みますように
軽い羽のような眠りが訪れますように
か細い祈りを
涙で濡らして
確と束にしよう
傷ついた全てのものへ
手向ける祈りの束
生きていて どうか
いのちを握っていて
いのちは訪れる幸せ
いのちは帰り来る幸せ
そのものだから