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スレッドNo.3476

評ですね。1月19日〜22日ご投稿分  雨音

遅くなってすみませんでした。お待ちいただいてみなさんありがとうございます。

「嘆春歌」晶子さん
晶子さん、こんばんは。立春が過ぎ、寒いけれど春が近づいてくるのを感じる頃ですね。
春に咲く花、そして、それを愛ながら逝ってしまった人、そのふたつを見守りながら嘆いている人、そんな三角形というより、三重の円のようなストーリーが悲しみ喜び、そして惜しみと広がっていきます。春という水の上に一滴の悲しみを落として幾重にも広がっていくような思いとでも言ったらいいのか。春ってすごく美しいしそして日本では始まりの時だし、華やかな印象ですが、当たり前ですがそれだけではありません。そういったことがしみじみと伝わってきました。ひとつアドバイスさせていただくとしたら、何度か声に出して読んでみて欲しいのです。客観的に。何も物語の背景を知らない、そんな体で。そうすると少し足したくなる部分や逆に引きたくなる部分があるように思います。もうひとつ、春、という言葉を少し減らして、何か示唆するような春を言い換えるようなそんな風にしてみるといいかもしれないですね。

「シャッター」妻咲邦香さん
妻咲さん、これが妻咲さんへの最後の評になりますね。
実は、今回免許皆伝のご相談が島さんから届いた時に、「ああ、妻咲さんの評ってもうないのか」と思ったんですよ。それで、さっきページを捲りながら、あ、もう一回あるんだ〜とちょっと感慨深いものがありました。なんだかもうなしでもいいのかな?なんて思ったりしますが、せっかくなので書かせていただきますね。
と言いながら、読んだんですよ。あらすごい、閉店した!とびっくりしました。というのは余談で、とても感動しました。今までで一番、有終の美。というより、免許皆伝に太鼓判を添えられるような出来でしたね。わたし、どうしてかわからないけど、なんかうるっとしてしまいました。花丸の佳作です。どこからどこまでも、あっちもこっちも全部いいですね。何がって、妻咲さんの妻咲節そのもの、そのままの妻咲さんに感じたんです。それが何よりも素敵でした。私、細かいことをいちいち褒めたりしません。今までもそうだったけれど。最初の頃に抱いた印象から、肩の力を抜いたとても良い作品が生まれてくるようになったこと、ご本人の努力の賜物だと思います。改めて、免許皆伝おめでとうございます。ご活躍を楽しみにしています。

「不穏な空の下」荒木章太郎さん
荒木さん、お待たせしました。こんばんは。
不穏な空の下、から生まれてくるメッセージ性がとても良いですね。言葉少なに書いていらっしゃいますが、どこかにボリュームを少し持たせることと(一連目をもう少し丁寧に書いてもいいかもしれないです)対比を上手に使ったらいいかもしれないなと感じています。対比、というのは、この不穏さとの対比ですから、穏やかさとかなのかなと思うんです。そういった描写をひとつの連として二連目か三連目に入れてもいいかもしれないし、もっと手っ取り早く、この空を不穏じゃなくて、晴れ渡るような空にしてもいいかもしれません。そのギャップで不穏さが引き立つことになるといいかなと。参考にしてみてくださいね。
少し推敲して手を入れていくと、とても良い作品になると思います。最終連は特に推敲すると誤解なく伝わるものになると思います。

「シャコ詠歌」上田一眞さん
上田さん、お待たせしました。シャコ詠歌というタイトルに、今回もまた一本とられたかもと思って読み始めました。そうですね。佳作一歩手前です。佳作でもいいかなと思ったんだけど、ちょっと厳しくしました。厳しくなりますよって言ったような言ってないような気がしますが、厳しくなりますよ。もう厳しくっても全然いいもんね。
まずはじめに、私シャコって食べたことがないんですよ。お国(土地)柄なのかな。海のそばで育ったんですが。サザエはいっぱい食べたけど。だから、興味津々でした。この作品の良さはなんと言ってもリズミカルでありコミカルであり、そしてなんとも人間愛に溢れていることです。家族の喜びみたいなものがしみじみと伝わってきます。何もかも目に浮かんでくるようなんですよね。細かいところを少し推敲するともっと良くなると思います。あえて言うなら例えば、親父の頭が→親父がでいいかな。とか。お灸のところで過去の場面が終わるので、その部分に少し工夫が必要かもしれないなと感じました。同時に今の場面の方の一連目ですが、ここは、今なんだってはっきりわかるために、
今東京にいる
僕の息子は〜
の二行を先にして、連を分けて、見せたこともからの三行を二連目にしたらどうかしら。どうぞいろいろ試してみてくださいね。

「はじらい」えんじぇるさん
えんじぇるさん、お待たせしました。
「人を批判している人は、その相手を結局羨ましく思っている」という言葉をなんだか思い出しました。人の生き方って本当それぞれですね。正しいとか間違い、とかじゃなくて、良かったか悪かったか自分で振り返るものなのかな。
さて作品ですが、推敲を何度かしてみてください。言葉があまりに重複しているところを直したり、空白の部分にある自分の思惑の部分が、この作品を読んだだけで読んでいる人に伝わるのかどうかと言うことを、客観的に読み直してみて欲しいです。「恥ずかしがらない男」が面白いなと思い始めて読んだら、恥ずかしがらない男も女も恥ずかしがり屋の私も、スカイハイな女も、みんなこんがらがって、違いがよくわからない感じになってしまいました。特に後半に行くに従ってそう言う傾向が強くなっていきます。そうすると伝わるべき部分が伝わらずもったいないですね。えんじぇるさんの伝えたい部分がはっきりと伝わるように、絞って書いてみてください。

「砂」ベルさん
ベルさん、こんばんは。お待たせしました。
砂って砂時計っていうものがあるように時間に例えられますよね。その一粒になるっていうのはすごくロマンチックですね。佳作一歩手前です。実は最初、もしかしたら怖い展開になるのかなとか思っちゃったのです。ちょっとサスペンスの読み過ぎですね。けれど、愛おしいほどに健気な一粒の砂の告白にとても胸を打たれました。一連目だけこんなふうにしたらどうかなと言う提案をしてみますね。これは参考にしてみて欲しいだけですから、直さなくてもいいです。ただ、こう言う書き方もあるよというアドバイスです。
君の思い出の砂の一粒にでも

なれるだろうか

埋もれて眠り続けるだけ
かもしれない

それでも一粒の砂は呼吸して
僕の出番は今か今かと

心は踊り続ける
ほんのちょっとしたことなのですが、肩の力を抜くようなイメージで手を入れてみました。

「今すぐアクション」ふわり座さん
ふわり座さん、こんばんは。お待たせしました。
今月も拝見しますね。本当真面目にいつも届けてくれますね。ありがとうございます。
とてもいい作品だと思います。佳作です。ちょっとおまけ。
全体としてはもう少し推敲して、連を分けていいかなと思います。
一連目は三つくらいに分けてもいいかなと思うんですよ。息が切れちゃうもんね。ちょっと一考してください。四連目がすごく良かったです。これがあったから佳作にしました。最初の頃のふわり座さんは、この四連目のような部分があまり見えなくて、自分の強く思ったことが先立ちそれに終始してしまうような部分があったのですが、今回、とてもバランス良かったですね。特に、この四連が一番大切な部分だった、これを書くためにここまでがあったんだと感じたんですよ。そういう構成をするためには、しっかり考えて、組み立てたんだと思います。良かったです。

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2月ですね。私は年末から昨日まで、本当に毎日があっという間でした。立春を境に少し落ち着くかなと思っています。

年末年始お忙しかった方はぜひご一緒に、旧暦で新しい年を迎えましょう。

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