パンを選んで家に帰って まるまる
今日のお昼はパンにしようよ
さあ みんなでパン屋さん
幼稚園生の長男と夫
三年生の長女と私
二手に分かれてパン選び
決まったら このトレーに乗せてね
長女と私はカツサンドの前
分厚いカツ
ギュッとピックで留められている
崩れてしまわないように ね
そっちから娘
こっちから私
顔近づけて品定め
時々私が娘を見る
娘も顔上げ 私を見る
(決まった?)
無言でまた 目を落とす
選ぶのやめてよ どれも同じだよ
夫の声が後ろから
娘と私はまた顔見合わせ
二人同時にクスっと笑った
心配しないで カツじゃないから
目線の先は そのピック
馬の形やネズミやうさぎ
色もいろいろ 迷っちゃう
今日の気分はどのピックかな?
気付けば 長男もこっち側
あらあら大げさになってきちゃった
ごめんねパパ
ピックを決めて家に帰って
お披露目し合って楽しいひと時
幸せな おまけの時間
それは 確かなやり取り
共鳴してる
思いがどんどん育っていく
一つの気持ちと一つの気持ちで
二つより大きな気持ちになる
ほっとする
言葉にするのは難しいけど
パパも仲間に入ってごらんよ
そんな日がいつか 来るといいな