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スレッドNo.3713

評ですね。 3月15日〜18日ご投稿分   雨音


「悪童の冒険」上田一眞さん
上田さん、おはようございます。お待たせいたしました。
やんちゃだった子供時代の思い出がありありと今も心に残っているんだなと感じました。ノスタルジーっていうのかしら。私にもあります。運動神経が鈍かったので、いつも置いてけぼりになりましたが、塀の上を歩いたり、ダメって言われても川で遊んだり。怒られたことばかりですが、今となってみると「やっといてよかった」なんて思ってしまいます。上田さんの作品からも、そういった後悔はなくて「面白かったなあ」というにまにましてしまうような幼少時の武勇伝というのかしら、そんな潔さが感じられました。思い出話だけで終わらず、幼馴染たちの胸の内がチラリと出てきたり、厳格だったお父さんの微笑みが出てきたり、そう言った意味でもとても南宋にもなった物語だったと思います。ひとつだけ。もう少しだけ幼馴染はるちゃんの悔しそうな顔、が語られるといいかな。この一行に集約されているのですが、例えば、俯いたはるちゃんが悔しそうな顔をしたのが目の端に入ってきた、とかほんの少し肉付けをして、それをみた一眞君がチビなりに心が痛んだわけですが、チビだから、心が痛んだとは思ってなかったんじゃないかな。きっと、胸がギュッとしたとか、泣きたくなったとか、そういう少し違った表現で丁寧に書いてみたらいいのではないかしら。この視点、チビの一眞くんの視点ですね。それを今の自分の目線ではなく当時の目線になってみて、少し描写することで、場面は違えど読まれる方が、ああそうだった、私もそうだった、と思うことがより深まるように思います。
というわけで、佳作二歩手前です。厳しく行きますね。ここ大事だと思うので。上田さんの個性はとっても素敵です。これからも楽しみにしていますね。

「夢のままに故郷」ふわり座さん
ふわり座さん、おはようございます。春になりましたね。
この季節にすごくふさわしい作品だと思います。とってもいいな。おまけの佳作です。
ふわり座さんの良いところはいっぱいあるのですが、代名詞、と言えるのは、素直さ、まっすぐさです。その良さが存分に出ていると思います。つい、倒置法使ってみようかなとか思ってしまう部分があったのですが、でもこれはこのままがいいかもしれない。今は。
今は、というのは、きっと今すごくこの気持ちがフレッシュ(ピチピチと魚が跳ねているような新鮮さ)なのではないかなと言葉から感じたからです。数年後に、ふわり座さんが読み直したら、治したいなと思う部分も出てくるかもしれません。その時までこのまま置いておきたいな。というわけで、未来のふわり座さんがどんな風に直したくなるか、それとも、自分の今の気持ちを眩しく思ったりくすぐったくなったりするのか、それはその時までわからないけれど、それが楽しみです。

「パンを選んで家に帰って」まるまるさん
まるまるさん、おはようございます。春ってパンな感じがしますね。
作品拝見しました。タイトルがまずよし。11文字でストーリーになってるタイトルです。内容は、実は想像を超えていました。こんな展開になるなんて思わなかったんですよ。すごく素敵でしたね。あったかい作品です。こちらもおまけの佳作です。ほんのちょっとの匙加減があると良さそうです。例えばピックを選んでいる五連ですが、最後の一行、今日はどれにしようかな、くらいの短さでもいいかもしれません。ちょっと短くするとテンポが上がるんですよね。一方で、体言止めがたくさん出てきます。これはもう少し効果的に使ってもいいかもしれませんね。全体としてはとてもよかったです。細かいことを書いてみましたので参考にしてくださると嬉しいです。私もカツサンドが食べたいです。ピックはネズミが希望です。

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評価保留のことについて、島さんが書かれていましたが、少し思っていることを書かせてくださいね。自分のこと振り返ってみると、評価が気になってしまうというお気持ちも本当によくわかります。やっぱり良い評価をいただくと嬉しいですものね。がっかりしてしまったら、ぜひ考えてみてほしいんです。誰のために何のために書くのか、書きたいのかを。そこに立ち返って書き続ける方は本当に伸びていかれるなと常々感じています。
良い機会なので、私自身の話をしますと、私は、個人個人の中での評価をしています。ですから、同じ佳作でも、人によって佳作を差し上げる内容が違います。いつでもあなたの中であなたが基準になっています。波があってもそれこそ成長の証ですよね。ぜひこのこと、覚えておいてほしいです。

春がやってきましたね。年度末、みなさんお身体に気をつけて過ごしてくださいね。

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