テネシーワルツ akko
初めての超高層ビルの街角ピアノ
黒いグランドピアノをとり囲むように
広場いっぱいにテーブルと椅子が置かれ
ショパンのエチュードを華麗に弾く女性
とてもじゃないけれど気後れして弾けないわ
生前あなたは言っていた
「たまには外で弾いたら・・?」
遠くのあなた、聞こえていますか?
おお、聞いたことのある曲、やってるね!
弾き終えてボーっとしている私の背後でいきなり
「さっきテネシーワルツとか弾いたかたですか?」
声の人は30代後半とおぼしきコーヒー店の男性だった
私のおぼつかない演奏が店内にまで侵入していたとは・・
「亡くなった母が大好きだったんです・・」
「そうですか・・お母さんお亡くなりに・・」
実は私も夫を・・と、危うく発する言葉を
彼の涙をぬぐう一瞬を見て 引っ込める
彼は我に返ったように持っていたカップをテーブルに置き
「よかったらあがってください、また聞かせてください」
そう言って自分の店に帰っていった
高層ビル群の灯りが夕暮れを輝かせ始める
人波に押されて夫の待つ家に向かう私の胸に
コーヒー店の彼の涙が蘇ってくる
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なんですか、エッセイのような感じのものを投稿してしまいました。
難しいです。どうすればいいのでしょうか?