歳月 三浦志郎 5/31
目の前に掲げられたカレンダー
風がわずかに動かし
見やすい位置にしてくれた
来るべき祭事のことを考えて
紙との対話
(なるべく早めに
(いや 充分引きつけて
五月 そして
そこまで来ている六月
私には
春の終わりがわからない
その去り方の曖昧さ
うららかさが ある日突然
雨の姿に変わる
その分水嶺の激しさ
そんな季節の呼吸を
カレンダーと共に味わおう
紙との対話
(もうすぐ
(一年の半分にさしかかる
こうして私は老いていくのだ
願わくば ゆっくりと―
目の前に掲げられたカレンダー
風がわずかに動かし
見やすい位置にしてくれた
来るべき祭事のことを考えて
紙との対話
(なるべく早めに
(いや 充分引きつけて
五月 そして
そこまで来ている六月
私には
春の終わりがわからない
その去り方の曖昧さ
うららかさが ある日突然
雨の姿に変わる
その分水嶺の激しさ
そんな季節の呼吸を
カレンダーと共に味わおう
紙との対話
(もうすぐ
(一年の半分にさしかかる
こうして私は老いていくのだ
願わくば ゆっくりと―