てるてる坊主 ベル
誰かに向けられた言葉を
自分に向けられた言葉として受け取る
どんなに欲しくても
手のひらで受け取れる
水の量は決まっている
早く飲まないと指と指の隙間から
こぼれてしまうよ
時計の針が一秒を刻む度に
痛みは遠くへ
健康体を取り戻すと忘れてしまう
悪い癖
そして記憶の彼方へ消えた頃
忘れた一秒がじわり押し寄せる
それでも
貴方と私のいる世界は
幸運で包まれる
今でも心に響くのは
ピンチはチャンスよと
笑いながら言ってたこと
壁やハードルも
笑いながら越えていたこと
もしも千年逢わなくても
時のどこかで貴方を見つけたら
一瞬で今ある気持ちに
戻れるだろう
見上げた先の夜空に瞬く星々に
地上からてるてる坊主で
晴れを祈り
貴方の命を祈る