希望と絶望 相野零次
人は簡単じゃない
絶望に支配されても
それは一時のこと
人は複雑すぎない
希望に目覚める朝
それは毎日のこと
大丈夫 と 自分に言い聞かせて
それだけの 祈りを空へ 羽搏かせて
君は眠る 僕もそう
眠りに包まれれば リセットボタンが押される
希望 それは人間の始まり
けれど 絶望 それは人間の終わりじゃない
人は歩く
心臓は鼓動を止めない
力強く ドクンドクンと 生きている
君は確かに生きている
僕も確かにここにいる
そうして歩いていく
あせらずに
元気なときは 走ればいいさ
転ばないように
おいしいパンを焼いて
粒の立ったお米をよそって
食べる
食べることはしあわせ
だから
人間は毎日しあわせを噛みしめて
生きているんだ
しあわせはたくさんある
ふしあわせなこともある
マイナスかけるマイナスはプラスになる
数学の不思議を僕と君にも当てはめよう
希望を胸に
絶望を力に変えて
時には
振り返って
立ち止まって
正解を探して
心臓は止まらないから
脳も計算を止めない
誰にも訪れる
明日まで
歩みは続く
希望も絶望も
君も僕も
みんな
いっしょに
手を取り合って