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スレッドNo.4456

太陽と雨が残した者  ふわり座

とある暑い夏の朝
雨上がりに窓を開けて外を眺めてみると
そこには大きくてとても綺麗な
虹の姿が僕の目に映った
それはまるで天使たちが戯れる為の
大切な場所のように思えた
目で肌で全身で感じたい
もしも触れることができたなら
その上を歩けるだろうか

太陽の光が時間が経つにつれ
月の光に変わるようにゆっくりと薄れてゆく
残念だけど通り過ぎてゆく時間を
捕まえることはできない
だけど不意に壊された現実を
優しく包み込んでくれる

全てが壊れ行く中で虹もまたゆっくりと
その存在を消してゆく

特別な何かを持つものを求むより
目の前に広がる自然現象を愛でよう
悲しいなら僕が一緒に泣いてあげるよ
でも他人を敬うことしか出来ないなら
今ここで全てを終わらせよう

愛を失ってポカンと空いた穴を
沢山の思い出と涙で埋めると人は一つ強くなる
それも美しさの一つだ

虹はどうしてこんなにも美しいのだろう
七色の中や心の奥深くに
ニューロンとシナプスのようなものがあれば
説明がつくだろうか
それとも思念の塊がそう見せているのか
なんて考えながら真っ直ぐに歩き出し
暫くして振り返ってみると
そこにはもう天使の遊び場は消えて
代わりに草花が風に揺られていた
何だか少しだけ寂しかった
心の中にあった何かが抜け落ちたようだった

僕は小さく握り拳をつくり
明日も力強く一歩を踏み出すことを決意した

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