8/27〜8/29までにご投稿分の評と感想です。 井嶋りゅう
8/27〜8/29までにご投稿分の評と感想です。
ご投稿された詩は、一生懸命書かれた詩ですので私も一生懸命読ませていただいておりますが、上手に意味を読み取れなかったり疑問を書いたり頓珍漢な感想になったりする場合もございます。申し訳ございませんがそのように感じた場合には深く心に留めず、そんな読み方もあるのだとスルーしていただけると助かります。どうぞ宜しくお願いいたします。
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「ゴーギャン 天気がよくて きょうも いいやつ」森山 遼さん
森山 遼さんこんばんは。
はい。んー。森山さんの書き方の癖だと思いますが、基本、ぷつぷつと切れてしまう書き方をされますね。前回のようにそれが効果的な時もあるのですが、私にとっては今回は不利に働いたようでした。それに加えて、大変申し訳ありませんが、私はあまり絵画に詳しくありませんで、そういう時はネットで調べたりするのですが、あいにく只今とても忙しく調べる時間がとれないというのが現状であります。そうはいっても勿論多少は調べてみたのですが、そうですね、メッセージ性がうまく掴めなかったというのが感想となりますね。この詩を書くことによってどのような深層心理を伝えたいのか?というところがよくわからなかったです、申し訳ございません。
絵画にお詳しい評者さん、音楽にお詳しい評者さん、植物、あるいは歴史など、みなさん得意分野があるかと思います。そこがmydearの良いところのひとつ。せっかく書かれた大切な詩ですので、お詳しいかたに読んでいただきたい、今回はそのように思いました。
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「カレンダー」喜太郎さん
喜太郎さんこんばんは。
この詩がフィクションなのかノンフィクションなのかはわかりませんが、きちんと物語になっていますね。私が想像するに、結婚記念日を書き込んだのは年明けだったのではないかと思いました。年始の抱負など忘れてしまうことがよくありますし、カレンダーもあまり見ない日常を送ることたびたびですので(我が家にはカレンダーはありません)、そういう意味では忘れてしまうことがあるかも知れませんね。ただ、少し細かいことを申しますと、人それぞれだとは思いますが、今月のカレンダーに変えるとき、あるいは今月のカレンダーを細かく千切って破り捨てる前に、一瞥するような気もするんですよね。くしゃくしゃと丸めてぽい、とするのなら見ないかも知れないのですが。なので、結婚記念日の文字を小さく書いた、あるいは、暑さでぼうっとしながら破り捨てた、などという描写があったほうが、しっくりくるかも知れませんね。細かくてすみません、よろしければご一考くださいませ。佳作一歩前といたします。芙蓉のお花、綺麗ですよね。
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「ここにあらず」理蝶さん
理蝶さんこんばんは。
改めまして、免許皆伝おめでとうございました。
この詩は、何かこう、伝わってくるものがありますね。詩中の「君」をとても守りたい「僕」が居て、切実でとても優しい詩ですね。「君」を支えるために「僕」はいろんなことに気づかないようにするという、もしかしたら自己犠牲的な?愛情をも感じました。本当は「僕」だって傷ついているのかも知れない。「ここにあらず」で越えていくこと、大丈夫だよって伝えたい思い、切ない気持ちを抱きました。佳作と致します。
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「公平な太陽」温泉郷さん
温泉郷さんこんばんは。
初めまして。井嶋りゅうと申します。どうぞ宜しくお願いいたします。
温泉郷さんは、私が春に評者をお休みするタイミングでこちらにいらっしゃったように記憶しております。良い詩を書かれるかただなあ、と思っておりました。
さて、この度の詩。やっぱり、良いですね〜。一枚の絵画をみているかのような気持ちにもなりました。「あまりにも暑い一日」が、本当によく描けていると思います。書き手は動かず、風景だけが世界に存在しているかのようで、でもきちんと書き手の存在を感じられます。
タイトルなんですが、この詩のタイトルは「あまりにも暑い一日」のほうがインパクトある気がするのです。今のままでももちろん悪くはないですが、少しかたい印象になるかなあ?と感じました。もしよろしかったらご一考くださいませ。とっても良かったです。佳作といたします。
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「卑屈な精神」荒木章太郎さん
荒木章太郎さんこんばんは。
この詩は3連目からぐっと良くなりますね。3連目以降、とても饒舌で面白く、引き込まれていきました。この詩はそもそもとても読み応えのある詩なんですよね。「が、しかし」があることで、テンポもまもられているような気もするんです。3連目以降がぐっと良くなるからと言って、1、2連目はスルーという意味ではなく、そうですね、私からのアドバイスを申しますと、全体的な構成の推敲を重ねる、ということにつきますでしょうか。少し気になるのは「牛」「猫」「蛾」と、詩の長さに対して生物が多すぎるところでしょうか。それぞれに意味はきちんとあるのですが、ごちゃっと感があるかも知れません。あるいは逆にもっと生物を増やして例えるという書き方もあるかもしれませんね。「が、しかし」が効いているので「が、しかし」から始まり「が、しかし」で終える書き方もあるかも知れません。いずれにせよ、もう少し推敲を重ねたらもっと面白い作品になるような気がいたしました。もし取り入れられそうなところがございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします。佳作一歩前と致します。
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「翡翠」秋乃 夕陽さん
秋乃 夕陽さんこんばんは。
翡翠のあの淡い色味、綺麗ですよね。ネット検索をかけたところ、翡翠は国石となっていたようです。
さて、この詩なのですが、ちょうど真ん中辺りに、社会保険労務士試験というとても現実的な出来事が入ってきて、それに頭を悩ませていた時間がふとよぎる瞬間が書かれていました。この喫茶店タイムと試験の組み合わせがとても良かったんです。しかもちょうど真ん中辺りに、さりげなく告白するみたいに書き込まれているという構成がとても良いです。なお一層引き込まれていく上手な落差の出現だったと思いました。それから、これは勝手な想像なんですが、この喫茶店の佇まいが、まるで疲れたかたを癒すためにあらわれた幻の喫茶店のような感じも醸し出していて、幻想的な感じもうけました。佳作と致します。
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「作って楽しい子猫石けん」紫陽花さん
紫陽花さんこんばんは。
改めまして、免許皆伝おめでとうございました。
とても良い詩ですね。子猫の形の石けん、かわいいなあと思います。お子さんと一緒にお風呂で泡立てるのでしょうか。良いお母さんだなあと思いました。石けんが出来上がるまでの過程を詩にしたこの作品から、紫陽花さんの汗と笑顔が伝わってまいりました。特にアドバイスはありませんでした。佳作といたします。
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以上、7作品のご投稿でした。
この度もありがとうございました。
先日、横浜詩人会のジャズのイベントに朗読参加いたしました。久しぶりに三浦さんと水無川さんにお会いできまして、楽しいひとときを過ごさせていただきました。三浦さんの素晴らしいドラム、皆さんぜひ一度お聴きください!