夏の草むしり ロンタロー
明けても暮れても
草むしりばかり
野菜畑で
駐車場で
生い茂る雑草を汗みどろになって
ただひたすら刈り取っている
思考は停止したままで
花も果実も野菜も育たないが
雑草だけは情け容赦なく生い茂る
どこかムダ毛処理と似ている
不毛な作業を延々と行なっている
これが現実なのだと割り切って
温室育ちの万年青は
歳を取っても変わらない
厭世的な理想主義者
幼い反抗心を抱いたまま
桃源郷を夢みて不毛の地へ
景色はいつまで経っても変わらない
どんより重たい雲が垂れ込める
相応しい言葉を探すも見つからない
雑草と虫たちとの格闘に終始する
虫たちの命に想いを馳せることもない
しばらくは除草の日々が続きそうだ
これが夏の風物詩?だと割り切って
草を刈って刈って刈りまくるぞ