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スレッドNo.4582

立体駐車場と私の気持ち  松本福広

恋人とのショッピング。車を運転するのは私。
スマートな振る舞いを心掛けたいけれど
ショッピングモールの立体駐車場で車を止める場所を探すのは
どうしてもスマートにできない。
空いているところを探してキョロキョロ首を左右に振り
先客が車に帰ってきて、車に乗り込み動き出しそうなのを見ると
そこに停車し、その車が動き出すのを待つ。
そんな私の振る舞いはどう見えるのだろう?

立体駐車場は大まかに分類がある。
まずはエレベーターのようなで駐車する上の階層に行くものと
自分で坂道を走って自分で駐車する階層へ走っていくもの。
自走して自分で探すタイプの構造は
スロープの斜面にも止められるものと、らせん構造のものに分かれる。
ここの駐車場はらせん構造になっていて
自走して駐車する場所を探すタイプのものだ。

らせん構造を見ていると、DNAの二重らせんを想起する。
私が社会的動物として
人間の社会を生きていく上で、本能を残す動物として生きる上で
大切な遺伝子情報が詰まっていると思う。
社会的動物だから、誰かと関わらないと生きられない。
それが君であるならと隣の人を見る。

立体駐車場の満車ランプがついているが、念のため探してみると
都合がよく一台空いていた。こういったことは、たまにある。
満車、空車を感知するセンサーが不具合、トラブルを起こしたり
単に反応がでるタイムラグが発生するからだったりする。

満車の立体駐車場に都合よく空いた駐車スペースは自分の様だった。
生きること。社会生活を営むことに余裕がない私。
駐車することもままならないような余裕のない私の
スペースに、君が来てくれるため空けておきたい。
私は私のセンサーを誤魔化している。
何もないような顔して、君が私のそばに来てくれること願って。
私は本能としても、自分の生涯設計としても
君がそばにいてくれることを望んでいる。

複雑な社会システムの中、流されそうになっているけれど、
私は誰かを必要とする遺伝子があって
それが君であればいい。
ドライブはいったん休憩。
一時、車社会の駐車事情とか忘れて
君と楽しい時間を過ごしたいから、ゆっくり駐車する。

編集・削除(編集済: 2024年09月20日 17:09)

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