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スレッドNo.4617

運命のバス

 今日はバスに乗り込んだ。
 どこへ行くかわからないバスに。
 たぶん、もうすぐバスは発車する。
 行先はわからない。
 僕の知っている人、あるいは僕の知らない、けれど僕と繋がっている誰かが一緒に乗っている。

 運命って知ってる? 運命の数だけ出会いがあるってこと、僕はつい最近知ったんだ。僕が望んでいた運命の出会いが、もしかしたらあったのかもしれない。
 まだわからない。ただの拍子抜けかもしれない。
 それでもいいんだ。
 予感があっただけでも収穫。
 これから仲良くなれるかはわからないけど、道で出会えばすれ違うだけの関係じゃない人が、確かに僕の傍に生まれたんだ。
 
 うれしい誤算ってやつかな。まだわからないけど。
 人はそれを恋と呼ぶのかもしれない。
 同性じゃない、異性だからこその感情も確かに生まれている。
 いや、そちらのほうが大きなことだ。
 僕は確かに、素敵な異性と出会いたかった。

「素敵な異性と出会えた」
 わかりやすく言うとそういうこと。あまりに陳腐でわかりやすい。でも、ああ、そういうことね。って、誰もが納得する。
 まだ出会っただけだから、どうなるかなんてわからないから、考えるだけ無駄。
 でも、素敵な妄想がとめどなく溢れてしまう。
 なんて僕は愚かなんだろう。いや、これは普通なことだろうか。

 僕にとってのご褒美には違いない。
 神様ありがとう。

 僕が乗っているバスに、確かにその人は乗ってきた。
 まだ顔を合わせて挨拶したぐらいの間柄。
 まずは隣同士の席に座りたい。
 あなたと一緒にどこかの停留所を降りて、どこかへ行きたいな。

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