君が出ていった ゆき
ドアの閉まる音が響いて
一瞬甘い香りが漂い
散らかった部屋の隅で
カーテンが揺れた
割れた花瓶から溢れた水が
絨毯を濡らしても気にもならない
飲み慣れないお酒を飲んで
水面に浮かぶ枯れ葉のように
僕はこのまま流されてしまうだろう
頼りなく ゆっくりと
時間が解決してくれるまで
ずっと君を好きなまま
誕生日にあげた青い帽子と黒い日傘は
忘れていったのだと思ってた
テーブルの上の部屋の鍵も
二人の写真ももう君には必要のないもの
何がいけなかったのかさえ
もうどうでもいい
苦しくてもう身体が動かない
君をずっと好きなまま
僕の心はどこに流されて行くのだろう