絵本の読み聞かせをしています まるまる
六人きりのサークル
絵本の読み聞かせをしています
ひと月に一度 二人組か三人組で
近くの保育園を訪ねます
最高齢者は 八十歳台
第二次大戦もご経験
いろいろを見られたことでしょう
絵本は 柔らかく温かく読まれます
その方はさながら お話そのもの
今いる場所は
いつものお部屋か絵本の中か
吸い込まれるように
みんな お話の中を進みます
今月は 一緒に回る輪番でした
幻想の空間を思い浮かべて
楽しみに 出向きました
着くと
その方は お休みでした
体調が今一つ
ご主人から 休んだら と
ご挨拶だけはメールでしようと
こんにちは の後に続けて
残念ですが
と書いたところで そのまま進めずやめました
言葉が違う
風邪をひいたり 用事のために
今回だけのお休みなら
残念ですが
で納まりますが
根底にある私の気持ちは
来てくれる回があるだけでいい
これまでの急のお休みにも
ごめんねーと 気品をたたえて
いつも通りの優しい微笑み
特にがっかりする訳じゃない
私たちもいつも通りに
お気になさらず できる時にね
お年をこれだけ重ねていれば
来てくれる回があるだけでいい
一緒にやってくださるだけで
残念は あるはずもない
絵本を読む私の声も
どこかで聞いてもらえる気がする
そこに姿は見えなくても