わたしにとってのたいせつ 松本福広
おとうさんと おかあさんが けんかをする
おとうさんは おかあさんの わるぐちを わたしにいう
おかあさんは おとうさんの わるぐちを わたしにいう
わたしにとって おとうさんは ただひとりの おとうさんで
わたしにとって おかあさんは ただひとりの おかあさんで
おとうさんのめには わたしのひとりしかいない おかあさんはいない
おかあさんのめには わたしのひとりしかいない おとうさんはいない
ひとりしかいない わたしのだいじなひとどうしが
おたがいにわたしにとっての たいせつをきずつける
わたしにとってのたいせつは ふたりにとって たいせつじゃないのかもしれない