MENU
1,160,724

スレッドNo.4874

11/19〜11/21までにご投稿分の評と感想です。  井嶋りゅう

11/19〜11/21までにご投稿分の評と感想です。
遅れてすみませんでした。
ご投稿された詩は、一生懸命書かれた詩ですので私も一生懸命読ませていただいておりますが、上手に意味を読み取れなかったり疑問を書いたり頓珍漢な感想になったりする場合もございます。申し訳ございませんがそのように感じた場合には深く心に留めず、そんな読み方もあるのだとスルーしていただけると助かります。どうぞ宜しくお願いいたします。


*****

「酒と後悔と男とワンカップ」喜太郎さん

喜太郎さんこんばんは。
なんとなく昭和の雰囲気が漂う切ない詩ですね。年末が近くなるとクリスマスやお正月など賑やかな雰囲気が街中にあふれてきますが、同時に道路工事なども増える気がして、土木作業員の方達をよく見かけます。確かにコンビニの前にいらっしゃいます。労働のあとの一杯というのは、どんな職業のかたでも美味しいですよね。その一杯が体に染み渡ったあとの、世の中の賑やかさがこの詩の対比としてよく描かれていると思います。ただ、なんとなく、どこかで読んだことがあるようなありきたり感も否めないのです。否定ではありません。ひとつだけ、その人ならではの感情あるいは動作などがあると、もっとリアリティが増すと思いますので、宜しかったらご一考ください。佳作一歩前といたします。


*****

「あなたがいなくなった朝」晶子さん

晶子さんこんばんは。
本当に、さみしいことだと思います。どなたがお亡くなりになっても世界はまわっていて、いつも通りの日常があって、だからこそ私たちは生きていけるのかも知れませんね。昔聞いたことがあるのですが、大切な方がお亡くなりになったあと、残されたかたの気持ちが悲しみに引っ張られすぎないように、遺族のかたにはお葬式など、やることを残すのだと聞いてなるほどと思った記憶があります。絶対とは言えませんがある意味理にかなっているところもあるのだと思いました。
こちらの詩は追悼詩として読ませていただきましたので、評価は割愛させていただきます。ありがとうございました。


*****

「猫 月に走る」萩原趙也さん

萩原趙也さんこんばんは。
初めまして。井嶋りゅうと申します。宜しくお願いします。
萩原朔太郎のファンのかたでいらっしゃいますかね?「猫」や詩集「月に吠える」を想像してしまいますね。こちらの詩には、猫の動作が沢山描かれています。確かに雰囲気はありますね。何となく黒猫のイメージがあったりします。ただ、やっぱり萩原朔太郎のイメージを払拭することが出来ず引っ張られてしまいますね。比較対象とされるのは望んでいないことかと思いますので、そういう意味では、萩原朔太郎の要素をなるべく外したほうが良いかも知れません。萩原朔太郎は偉大すぎますので、不利に働く可能性が大きいと思いますので、そういう意味です。宜しかったらご一考ください。


*****

「砂漠を見てから」津田古星さん

津田古星さんこんばんは。
とても切ないですが、強い心持ちの詩だと思いました。私には子育ての経験がありませんので、知ったふうなことは書けないのですが、そんな私でもこの詩のような心の現象が起こることを聞いたことがあります。お辛いと思います。空虚な様子が伝わってまいります。友人の心無いひとことや、旦那様の悪意のない正直な本音など、このように言って欲しいと強要は出来ないけれどでも寂しくなる気持ちに同感です。この詩は何と言ってもラストの前向きさが素晴らしいと思いました。立ち上がる姿が凛々しく眩しく感じました。私も日常の中で落ちてしまう気持ちがあって、そういう時には自分を優先しないといけないのだなあと感じておりましたので、とても勇気をいただきました。ありがとうございました。佳作といたします。


*****

「オーブン」飴山瑛さん

飴山瑛さんこんばんは。
素敵ですね。表現も良いし構成も良いです。流れも良いですね。シンプルな表現の中で言葉が立っています。とても沁み込んできます。特に6連目が素敵ですよ。こういう思考がクッキーを焼きながらであることが、私的にはとてもリアルなんですよね。そして9連目にクッキーが出来上がるシーンがきちんと入るのが最高に良かったです。
ひとつ、5連目にしゃぼん玉が登場しますね。このしゃぼん玉がすこーし、すこーし、引っかかりました。何かこう楽しげな思い出が割れるイメージがあってとても良いんですが、感覚的に引っかかりました。そして、ラストの連はもしかしたらなくてもいいかなあ、というふうに感じました。「窓に/朝焼けがある」で終わる方が余韻が残っていいかと思いましたのでその意です。飴山さんは1文字1文字に想いがのっているのを感じますので、私もほんの少しのひっかかりを書かせていただきました。受け取れるところがございましたら宜しくお願いします。佳作半歩前といたします。


*****

「真実を宿す詩人」荒木章太郎さん

荒木章太郎さんこんばんは。
この詩は大変面白いと思うんです。この詩の中に「私人」と「詩人」が登場しますが、この詩に限ってはこの言葉を使わずに「訪問者」と「俺」がドア越しにおおやけの話や(「公人」はそのまま使ったほうが良いと思います)、死人、夕闇などの話をするという設定のほうがより面白くなると感じました。そして、内容的にはもう少し細かく鋭く(公表とありますので)書き込まれてあるとなお宜しいかなと思います。タイトルももう少しシンプルでもいいかも知れません。たぶんこの詩は今の倍の長さが必要で、この長さでは荒木さんの伝えたいことは書ききれていないと思いますよ。とても素材が良いのでもったいないと思いますので、さらに推敲をおすすめいたします。頑張ってください。


*****

「新生」温泉郷さん

温泉郷さんこんばんは。
温泉郷さんは映画の「CUBE」をご存知ですか?正方形の箱の中で目覚めるシーンから始まるのですが、結構古い映画なんですけど数年前にリメイクされて日本バージョンが作られました。私は最近Netflixを契約したので(地面師が観たくて)日本版を観たのでした。この詩を読んで最初CUBEが思い出されたのです。読み進めていくうちに、この四方の壁に囚われた暗闇とは自分自身の中、つまり肉体の中なのではないかと考えました。次に、いや「サイシンカイシケッテイ」と書いてあるところを読むともしかしたら刑務所の中なのかも知れないとも思いました。歯と爪、血だらけの頭蓋、そして後半にすでに失われている視力などから、長い年月と他者からの暴力あるいは自傷行為、冤罪などの想像をしました。途中で希望を感じる箇所も見受けられるのですが、ラストではやはりここから出られないことを暗示しているような気がして、一本の映画のワンシーンのように読んだのです。もしかしたら本当に何かの映画からのインスピレーションだったのかも知れませんね。アドバイスとしては「サイシンカイシケッテイ」が何を指しているのかをもう少し書いてあると背景が見えてくるかなということですね。佳作一歩前といたします。


*****

以上、7作品のご投稿でした。
どうもありがとうございました。
紅葉が見頃です。

編集・削除(未編集)

ロケットBBS

Page Top