MENU
1,159,841

スレッドNo.4908

星の焦がれ 白猫の夜

屋根に登って
空を見上げると

ぱちり ぱちり
瞬きながら
こちらをじっと
みおろして

キンと冷えた空気の
肺に刺さる心地良さ
吐く息の白さに
また ひとつ

きてはだめ
きてはだめ
もうすこしだけ
まっていて

見上げるだけしか許してくれない
手を伸ばせども届かない
決して引き上げてくれやしない
なんて眩いひかりだろうか

まっていて
まっていて
むかえにいくまで
そこにいて

焦がれるような光を魅せて
連れて行ってはくれぬと言うか
これを憧れというのだろうな

夜の衣装を纏えども
星々には近づけない
憧れのままに
また遠い遠い朝が来る

東が明らんで
焦がれた星々が
手を振って

そこにいて
そこにいて
けしてみずから
きてはだめ

屋根から降りて
地面に俯くと ぽつり
ふたつ みっつ
野花にかかる 雨 ぽつり

編集・削除(未編集)

ロケットBBS

Page Top