花男 司 龍之介
何も言うな
もう終わったことだ
俺は敗北した
鰯雲まで泣いてる
だが生きている
生きている限り
最後には勝つのだ
あの世に行く時は
愛する人みんなが俺を待っている
それまで挑み続けるのだ
薪をくべろ
何度も諦めて
何度も挑戦した
その度に着実にこの足が
前へ歩き進んだのだ
絶望して、暗くなって、気が狂いそうになって
自分も周りも不幸にした
投げやりになって
破滅願望を増長させた
そんな若かりし頃もあった
俺に失敗なんてない
馬鹿な俺を叩き直すには
全て必要だったのだ
魂は全て知っていた
いずれ花が咲くだろう
桜のように
必然の花が
あゝ楽しみだ
また咲くのだ
俺の花が
鰯雲が謳っている
酒を酒をここへ
人生に祝福あれ