銀雪華 上原有栖
寒風が吹く冬の夜に
小さな小さな雪華が咲いた
銀の光を放つ幾何学模様の花びらは
同じ銀色の満月が見下ろす丘で
きらりきりりと輝いている
ふと辺りを見回せば
彼処にひらり
此方にふわりと華が舞う
音を奪いしその貌はそれぞれ
闇に揺らめいた焔であったり
はたまた天から落ちてきた箒星のようで
白く美しい顔佳草にもどこか似ていた
さあこの世を白く染めよう銀雪華
見たくないものはこのまま隠してしまえば良いさ
咲き誇る華は幾重にも重なり合い
この夜の黒を何処までも
白く儚く染め上げるのだ
寒風が吹く冬の夜に
小さな小さな雪華が咲いた
銀の光を放つ幾何学模様の花びらは
同じ銀色の満月が見下ろす丘で
きらりきりりと輝いている
ふと辺りを見回せば
彼処にひらり
此方にふわりと華が舞う
音を奪いしその貌はそれぞれ
闇に揺らめいた焔であったり
はたまた天から落ちてきた箒星のようで
白く美しい顔佳草にもどこか似ていた
さあこの世を白く染めよう銀雪華
見たくないものはこのまま隠してしまえば良いさ
咲き誇る華は幾重にも重なり合い
この夜の黒を何処までも
白く儚く染め上げるのだ