島 秀生様 評のお礼です。 荒木章太郎
島様、貴重なご講評ありがとうございます。先生の言葉が胸に刺さります。「君の町」を描かなかったのは、私の逃げだからです。「異臭騒ぎ」とは、外国人に対する差別と偏見から生まれるデマのイメージです。エタンという名は「イスラエル」人、あるいは旧約聖書に出てくる人の名前です。「瓦礫の下」とはパレスチナ、ガザ地区、いわば、空爆、戦争による瓦礫です。そして、日本も震災、原発事故で安全神話が崩壊しました。異教徒、異文化を持つ人たちと対話を続けることで、愛し合うことは可能であるというメッセージの拳を振り上げたものの、推敲するに従い、だんだん弱気になり拳を引っ込めてしまいました。私の大きな間違いは、臭いものに蓋をしないで対話しようというメッセージを表現したかったのに、実際には、表現に蓋をしたことだと思います。まだ自分の描きたいテーマを描く勇気が持てる程の表現力が足りないことにも気づきました。もう少し、詩のスキルと表現力がついたら、もう一度向き合いたい作品となりました。感謝致します。