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スレッドNo.5139

雪の餞  白猫の夜

ゆきつぶはらり
てのひらに
ゆきの欠片は
影もなく
みるみる溶けて
雨になる

ゆきつぶはらり
まぶたへと
溶けないゆきが
積もりゆく
幼き子供に
熱は無い

腕に抱く
幼子の
積もった雪の
哀しさを
払う大人の
血濡れた手

酷な世界の
かたわらに
それでも雪は
降りしきる
はらりはらりと
音も無く

ゆきつぶはらり
はら ひらり
ともしびきえた
ゆきのなか
ぎんのせかいに
はら ひらり

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