偉大なる人よ ふわり座
背中を追い求めた
今となっては空しさの波が押し寄せる
もう解ってる
二度と戻らないことくらい
この世界のルールだ
でもなんとなくいつか会える気がしてる
偉大なる人よ
どうか羽ばたいて
僕もつまづきながら前を向いて
力強く明日への一歩踏み出すよ
父よ
貴方に教わったことは決して忘れない
どの言葉も
どの行動も
とても素晴らしいものだった
貴方を追いかける日々は
僕にとってかけがえのない時間だった
貴方の教えに従って必ず前へ進むよ
そうすれば少しは親孝行になるかな
貴方が生きている間は
何も出来なかったけれど心配しないで
母のことは僕が守るよ
もちろん妹のことも僕に任せてください
貴方ならこうするであろうことは全て僕がやる
だから貴方はゆっくりと休んでください
冷たい空気が漂う冬の日
クリスマスツリーが輝く街中で父は言っていた
一度でいいからオーロラを見ておけと
それを思い出してたまらなくオーロラが
見たくなった
しかも現地でということで貯金を全て叩いて
アラスカに向かった
なぜ父はオーロラを見ておけと言ったのか
楽しみな反面少しだけ怖い気持ちもあった
そしてオーロラを見ることが叶った
それはまるで空の支配者のようで
小さな事など全て吹き飛んだ
なんだかプラスのエネルギーが
心と身体に流れ込んだように感じた
父が言いたかったことはこういうことだったのか
母と妹を守ると改めて思った
父はどんな想いで僕達家族を
守ってくれていたのだろう
僕にはまだ父のようにはなれない
でもオーロラのおかげで
絶対に諦めないという想いがより一層強くなった
偉大なる人よ
偉大なるオーロラよ
僕に力をくれて有り難う
この先も僕は忘れはしないだろう
人間は決して弱い生き物ではないということを
そして大切な人を失っても
悲しみだけではないということを
さあ歩こう
しっかりと顔を上げて