アルジャーノンのように 西条紗夜
朝起きて今日も頑張ろうとする
だが頭が働かない、眠ろう眠ろうとしている
最近はいつもそうだ
頭に釘を刺してしまいたい
勢いよく刺した、一命は取り留めた
打ちどころが良かったのか
アルジャーノンのように私は覚醒した
高等数学が容易に解けた
物理学の最先端で起こっていることが理解できた
それ以上に私の話す政治や宗教の言葉は人々を魅了した
遠くから私を崇めにきた
それもこれも私に潜在能力があったからだ
多くの人が開花せずに死んでいく
世の中のことは容易なのだ
覚醒した目で世の中を見よ
その巨大な脳は眠るためにできているのではない
覚醒して世のため人のためになるのだ
さあ、早く頭に釘を打ちつけろ
アルジャーノンが死んでしまう前に