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スレッドNo.534

私の神様 紫陽花

神様に一緒にいるよと声をかけられたような気がした

入院中の父の病院から呼び出しがあった
そんな帰り道

うるうるとした夕日が私を見てる

今週の予定だった父の退院は未定になった

いつもの坂道で
なんでもないいつもの段差につまづいた
擦りむいてしまった足から
夕焼け色の血が出ている

ああ神様どうして

こんな時ふと神様を思い出す
神様はいつも私の心の忘れ物入れの中に
住んでいる


いつも一緒にいるのに
私はいつも神様をほったらかして


こうやって思わず立ち止まってしまった時
憂愁の色をまとって神様は私の悲しみのそばに佇む
すぐそばに鈍色の視線を感じる

それは遠い昔の おばあちゃんも同じ

おばあちゃんが手首を骨折した時
術後の手首が酷く痛む晩
個室の病室で1人孤独と痛みを抱え

誰もいないはずの病室だったけれど

確かにあの日左手首に温かく少し重い気配が一晩中あった
あれは 神様だったよ

懐かしそうな目をしておばあちゃんは
私にこっそり教えてくれた

神様はいつも悲しくて優しい

編集・削除(編集済: 2022年08月24日 06:20)

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