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スレッドNo.545

おコゲの仕掛け  まるまる

年の暮れ
楽しみだった 毎年
生家の庭で 餅つき
臼と杵 熱々蒸気のセイロのもち米

大人が杵をつき下ろす
子どもには おコゲ
従兄妹同士 並んでほおばった

今は家族のご飯を炊く
圧力鍋で 炊く
火力の具合で鍋底が
薄茶色に炊きあがる
おコゲのなりかけ
ほんの少し 固め

残さず食べるのは お姉ちゃん
弟は よける
美味しくないのかな おコゲ
弟はどうして 残すのかな
 
 わかって食べるならいいんだけど
 突然当たるとがっかりだよ
お姉ちゃんの解説

そうだ 思い出した
あの時もらったみんなのおコゲと
私のおコゲは同じじゃない
あの時もらった美味しいおコゲは
砂糖醤油の味がした

美味しくなるような仕掛けがあって
おコゲに笑顔が集まった

お姉ちゃんはおコゲを食べる
いつも黙っておコゲを食べる
仕掛けはいつも 自分でしてた
誰も気付いてあげられなかった

「我慢」っていう仕掛けで食べる
いつも自分で仕掛けて食べる

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