向日葵 さくたともみ
陽光と青を透かした雲から雨粒が降ってくる
雫は頭を垂れた草花の熱心な敬服の上に、存ぜぬ顔で居座っている
頭上に見事な虹が架かっても、
そこらを埋め尽くす草花はみな重い重いと言って下を向くばかり
あら、お可哀想にと向日葵だけが高いところで気楽に構えている
向日葵よ、お前もやがて重い重いと泣いて枯れゆくのを知っているのか
太陽を追うことに疲れ果てる己の末路を知っているのか
じっとり湿る風に吹かれながら、
目下のことなど知らんぷり
今日も背丈を競いましょうと仲間にからから笑いかけている