不毛の町 荒木章太郎
不毛の町で
鳥の羽の形をした
毛布にくるまり
身動きできないふりをした
うわべの空に輝く太陽は
差別を秘めた希望の光
黒塗りマスク越しには
ありふれた日常に紛れる悪意
虚無の景色に紛れる匿名性
マスクを外して
本当のなまえ 言霊にして
生の言葉 頬張り鳴けば
ほおほおと羽ばたく
フクロウになり
夜の街に飛び出し
兎やイタチを狩るのだな
生のことばを喰うのだな
生のことばを喰らうということ
それは声を育てながら
何かを壊してしまうことなのだな
不毛の町で
鳥の羽の形をした
毛布にくるまり
身動きできないふりをした
うわべの空に輝く太陽は
差別を秘めた希望の光
黒塗りマスク越しには
ありふれた日常に紛れる悪意
虚無の景色に紛れる匿名性
マスクを外して
本当のなまえ 言霊にして
生の言葉 頬張り鳴けば
ほおほおと羽ばたく
フクロウになり
夜の街に飛び出し
兎やイタチを狩るのだな
生のことばを喰うのだな
生のことばを喰らうということ
それは声を育てながら
何かを壊してしまうことなのだな