城跡の石垣 こすもす
私の町には城跡がある
久しぶりに行ってみた
そこにはたくさんの桜の木が植えられている
もう花は散り緑の葉に覆われていた
人の姿はなく静かだ
天守台に登ってみる
町が一望できた
様変わりしたところと
昔と変わらないところがあることに気づく
今まで町を上から見たことはなかった
吹いてくる風が心地よい
空は曇っていた
追手門へ来た
門の周りには石垣があった
手を触れるとかすかに温もりを感じる
石は何も語らない
この城は戦国時代に築かれた
乱世の中で戦った人たちを石は見てきたはずだ
それからいくつもの時代を経て
今は花見に訪れる人たちを見ている
これからも花見を楽しむ人で賑わってほしい
辺りに日が差してきた