感想と評② 8/26~8/29 ご投稿分 三浦志郎 9/3
7 じじいじじいさん 「ひとつ」 8/29
解説風になります。 「あれ!、このタイトルでいいの?」と最初は思ったんですよ。読んでいくうちに得心しました。「どうぞ~ごめん~ありがとう」―どれも日常潤滑油的言葉です。ところで、当たり前の事ですが、言葉とは単に存在しているだけで、それを使うのは人の気持ちですね。その際、心―この詩で言う「ゆうき」を必要とする場合がある。大人でさえです。子どもにとってはより大事。
この詩は言葉そのものより、それらを押し出す気持ちのほうを言っている。それが「ゆうき」であり、詩中から取って「ひとつ」。そんな風に思っています。「だいじにしていきたい」。 甘め佳作を。
アフターアワーズ。
不特定多数の人に声をかける環境に現在いるのですが、以前は「どうも」で済ましていたのが、
ちゃんと「ありがとう(ございます)」という人が増えた気がします。 「ありがとう」。
8 晶子さん 「看板」 8/29
冒頭佳作ですね。たとえば、晶子さんが毎日当たり前のように通った道、そこに当たり前のようにあった看板。古くから掲げられ野ざらし。(赤い)文字も消えかけ“たとえ派手なキャッチコピーがあったとしても、かえってそれが惨めさを誘うような”古さなのでしょう。この詩の一番の価値をあげておきます。「通り過ぎる人達に君は見えなくて」にも関わらず、晶子さんの詩性は観ていた。しかも言葉によるこの愛惜です。3~5連は素晴らしい。作中語尾の「~ね」「~だよ」も利いている。素朴ですがいい詩です。
アフターアワーズ。
ある、ある!、物にもよりますが、赤って案外、脱色しやすいです(ある物品にて体験済み)。
もう一つ。始めるのは賑やかで派手だけど、終わらせるのは難しい。これ、案外、日本人って苦手かも?