天井のわたし aristotles200
深い眠りから目覚めた
すっきりとした感覚
とても調子が良い
祭壇に寝かされている、お経が聞こえる
身体を起こす、沈黙、の後、式場は大騒ぎに
とても調子が良い、何でも出来そうだ
ヒョイッと台から降りて壁を登り
天井にしがみつく、首も180°動いた
悲鳴、絶叫、お坊さんは腰を抜かしている
あれ、家族や親戚、友人、上司、皆集まってる
何か嬉しくなって、挨拶をする
URYYYYY(ご機嫌よう)
天井から一瞬で床に跳ね、逃げ出す上司を掴む
助けてっ! 悲鳴を上げて暴れる上司
wreeeeee(あれ、B課長、どうしたんですか)
ずっと暴れる、面倒くさくなる
あれ、口も大きく開くんだ
B課長の頭を丸ごと呑み込むと、咀嚼する
ガキュ、ゴキュ、ボキャと音が鳴る
新鮮なプチトマトを一口で食べる感覚
varyyy(美味っ)
そうか、お腹が空いているんだ
無人の式場、誰もいない
ちょっと、食事に出かけようか
身体ごと窓を割って、外に出る
ビルの外壁をよじ登り、屋上の給水塔に立つ
満月がきれいだ、空気もうまい
夜の街が広がっている
そのまま、下のパトカーめがけて飛び降りる
壊れる車体、身体は、何の痛みもない
ムクッと立ち上がる
あちこちで悲鳴、そして射撃音
今夜はビュッフェ形式らしい
ARYYYYYY(いただきます)