青島江里様 評のお礼です。 荒木章太郎
この度は、「監視塔の上から」を読んで下さり、ご助言いただきありがとうございます。本作はタイトルが難しく、タイトルを決めた後に、俺という人物が死刑執行人に決まりました。その為、自分の表現したいことを見失ってしまいました。本当は人からの評価を求めて、人を評価したり、人を区別してしまう人間の性についての苦悩、不自由さを表現したかったのですが...。
”平均値から外れることを恐れながら、自分を表現する人”の上で、その人よりも更に目立とうと”綱渡りしている人”、この二人をもう少し辛抱して眺めていれば、二人が監視塔から眺めている俺を投影していることに気づき「俺が何者であるのか」を描くことができたかもしれません。トリッキーな表現に逃げることなく、「俺」について、丁寧に描くことでこの作品ともう少し向き合ってみようと思いました。