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スレッドNo.6033

ネムリブカの世界  aristotles200

ネムリブカのような人たちがいる
日中、明るいところでは潜んでいる
強いものの視界には、決して入らない

夜、強いものは眠りにつく
王たち、不在の世界で
あちらこちらから亡霊のように現れる
もとより、群れる

ネムリブカの群れは
夜の世界を徘徊する、亡者のように彷徨う
我が物顔で餌(弱いもの)を選別する
そうして獲物を見据え、集団で襲いかかる
弱いものしか狙わない
弱いものを、集団で蹂躙し勝ち誇る
吸血鬼のような人間たち

そうして、夜が明けようとしている
ネムリブカたちは、たちまち弱者に戻る
地上は再び、強者たちの世界へ
彼らは何処かへ散ってしまう

ネムリブカのような集団がいる
学校、会社、議会、国家
恐るべきは
彼らが、主流派となろうとしている
彼らの集団意識は卑劣、卑怯
弱いものを食いものにするしかない

世界中で
ネムリブカたちが権力を握っている
ホオジロザメのふりをする弱いものたち
まわりを窺い、弱いものを探している
常に、自分たちのことしか考えない

貧困と飢餓、紛争、気候変動
環境問題、教育格差、人権問題
―報い
人間、全体がネムリブカ化しつつある

人間の良心
noblesse oblige(ノブレス・オブリージュ)
など消えてしまった
強いものこそ
自らを誠に、思いやりを弱いものに示す

高貴なる者の義務も
たいそう陳腐な
ばら撒き、場当たり、選挙目当て
人気取りの言葉に、なり下がってしまった

この世界に、かつていた強きものたちは
何処かへと
行ってしまったのだ
本の中とか、海の底とか、墓石の下へ

編集・削除(編集済: 2025年08月08日 22:02)

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