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スレッドNo.6094

足音  ゆづは

ドア一枚向こうの
あなたに呼びかけると
廊下の床を撫でるように
いつもの足音が返ってくる

着飾らない足は 少し眠たげで
足裏が床に沈み込むたび
古木の息遣いが 耳に心地好く

言葉は無くても
顔を見なくても
足音だけで あなたがわかる
それは あなたと過ごした
穏やかで確かな時間の証

ドアが大きく欠伸して
あなたの気配が流れ込み
私はさり気なく
振り向きながら 目を細める
ささやかな朝に 心は揺れて
淡い光が 二人を溶かす

編集・削除(編集済: 2025年08月21日 18:26)

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