黙示録 aristotles200
巨大な円盤状
凡そ直径1500mの
トラペトゥムがある
上は、巨大な石と
機械で組まれた塔が
雲に届くほどに
聳え立ち
地上から先端は見えない
下は、地中奥深くまで続き
巨大な洞窟の中心で
根本は2mほど
宙に浮かぶ
地上は、トラペトゥムの
突き出た無数の棒を
身の丈10mほど
数千の土塊のゴーレムたちが
押して、回している
ゴーレムたちの
踏みしめる
大きな足音と振動、地響き
ズシン、ズズン、ズシン
トラペトゥムから発する
機械的なモーター音が
周囲に響き渡る
ヒュルル、ヒュルルル、ルル
周囲は、数万のゴーレムたちが
整然と控えている
離れた沼で
ゴーレムが生まれ
力尽きたゴーレムは
列を離れて、崩れ落ちる
そして
新たなゴーレムが
棒を回し続ける
誰が何のために造ったのか
今や誰も知らない
✳
先史時代に描かれた
洞窟壁画にこうある
空に浮かぶ満月が
地球へと落ちてくる
巨大な船が
空に描かれ
巨大な塔が
月を止めている
壁画は
続いて、未来を描く
人間が現れた
戦闘機のような異形
爆弾のようなもの
そして
崩れ落ちる巨大な塔
炎のまわりを
踊り、狂う人間たち
・
真上には
ゆっくりと迫る
巨大な満月