アフリカの仔象 cofumi
頭から水をかぶった夢を見た
可愛い仔象と夢中で遊んでいたんだ
突然巨大なUFOのような雲が
光と音を伴ってやってきて
あっという間に
背の低い僕たちは
足を取られそうになる
大人の象が僕たちを体の下に囲って
流されないよう食い止める
象は大きな家族を持っている
僕はサーカスや動物園の
象しか知らないから少し驚きだ
はぐれることのないように
生きるための移動をするんだ
僕はそこで初めて
家族への愛を感じた
長い鼻で死んだ家族を確かめ
撫でるんだ
足でちょんちょんと確認しながら
いつまでも離れない
悲しみの目は
僕の心を目覚めさせた
愛が巨大な夕陽のように
広がっていくのがわかった
チーターやライオンにも家族はいる
子供を愛し
生きるためにお互いの命を
分けてもらう
生きるために生きている
死ぬために生きているんじゃない
アフリカの大地では
命が昇り そして沈んでゆく
生きることは 愛を知ること
想像もつかない大きな太陽が
大草原の僕をすっぽりと包む
小さなバスタブに入りながらも
僕は大きな命の大地
アフリカを思っていたい