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スレッドNo.6326

雨音様 評のお礼です 佐々木礫

「私はあなたの記憶」についてご講評頂き、ありがとうございます。

本作では、散文的にならないよう詩的な表現を意識しつつ、論理的に正しくなるように注意を払いました。そのため比喩は意図的に多層的である反面、読み手に難解な比喩に感じられるのは誘導不足も否めないと思いました。

そこを読み直して率直な評価を下さり、深く感謝しております。

後学のため改めて整理させて頂きます。本詩は私と私の記憶の関係、また自我の多層性について、再帰構造のある物語で表現を試みたものです。

「あなたは私の感傷 あなたは私の記憶」

「あなた」は人格ではなく記憶の主体として置きました。

「あなたは白い狼」
「あなたは大きな渡り鳥」
「少年」

「白い狼、渡り鳥、少年∈生成される記憶=あなた」となっております。(∈:含まれる)
この想起のプロセスを美しく、かつ短く物語化したいと考えました。

「私はあなたの記録」

「私」は「過去の私(=私の記憶)」の手帳に書かれたメモから生成された詩と、その詩を書いている作者自身を含意します。)
過去の私が記録したものを媒介にして記憶が生成される過程、そして詩となる過程を表現することを試みました。

頂いた批評から改めて考えると、「私はあなたの記録」は構造の中核であるため、途中ではなく冒頭に書く方が構造を明示的にできたかもしれません。

「彼女からの手紙で紙飛行機を折る」のは、「未来において「私」が記憶を想起するためのトリガー」である詩の断片となるメモを残す行為であり、冒頭で白い狼の鼻先に紙飛行機が届くのは、物語中では、当時の記憶の具体(物語の再帰の折り返し地点)として登場する「彼女」の手紙自体ですが、
未来の自分が当時の喜び忘れているだろうと考え、美しい情景と、それを忘れることへの感傷を込めて、それを思い出させるためのメモが「当時から見た未来の自分=現在の書き手である私」に届くことの表現を、記録と記憶の循環として構造化することを試みました。

頂いたご指摘を通じて、改めて構造を整理し、同じ意味を持ちながらより理解しやすい書き方について考える機会を得ました。ありがとうございました。

編集・削除(編集済: 2025年10月11日 02:59)

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