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スレッドNo.6356

アザレアの咲く頃には 喜太郎

桜ひらひらと舞い踊る中
友達たちと潤む瞳で語り合う
セーラー服の君を見つめてた

君の下げた鞄にはアザレアのレジンのキーホルダー
何の花か知りたくて調べた思い出の中
君が好きな花を知れただけで
二人の間に微かな繋がりを感じたんだ

だけど結局なにも語り合う事なく
だけど結局なにも触れはしなかった
それでも君は君のままで
僕は僕のままだと思っていた

アザレアの咲く遊歩道
スーツ姿の僕は短く切った髪の君を見つけた
君は君のままが歩いていて
僕は微かに残った僕が見つめてる
もう住む世界が違うんだと感じた時
君は立ち止まり僕を見つけ駆け寄る
「髪切ったの 似合う?」
まるで僕の日常の中に君が居続けた様に語りかける
「あの頃 全く話せなかったから連絡先 交換しよ」

違う世界に生きていると思っていた君は
同じ世界に生きていて
だからこうしてまた会えて
気づけばアザレアの咲く遊歩道を
二人とも制服を卒業した今並んで歩いてる

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