大本命 ふわり座
本当は彼女を独り占めしたいけど
それをしないことで成立する禊
矛盾してたりしないかな。そこであの子に相談。
「大切なものを心の奥深くにしまい込んでる。
僕達似たもの同士だね、意外と相性いいかも」
何を言ってるんだ僕は。僕には大本命が
いるじゃないか。でも的確なアドバイスに
少しだけドキドキしてる。
今日は彼女へのプレゼントを買いに行く。
そして何故かあの子が一緒に選んでくれるらしい。
暇なのか、お節介なのか、それとも。。。
いやいや、この子にも意中の人がいるはず。
でも少しずつこの子との距離は縮んでいる。
でも僕は彼女が大好きだ。彼女はモテるから
心は疲労するけど彼女を諦めるなんて出来ない。
困った。プレゼントを渡す勇気がでない。
どうするんだよこれ。
「渡さないの?それじゃ私がもらってあげるよ
一生大切にするね」
どういう事だ。何がおきてる。確実にこの子に
少しづつひかれている。でも彼女のことは大好きだ。
これは俗にいう二股というものか。どちらとも
恋人にはなっていないが確かにこの子と
一緒にいることが多くなっている。まずい。
このままでは僕はおとされる。とりあえず
彼女に会って自分の気持ちを確かめよう。
彼女を呼び出した。あれ?ドキドキしない。
笑顔にもならない。息苦しさもない。
涙も流れない。僕の恋は終わったのか。
このタイミングでまた君か。
「フラれたんだね、よしよし。」
頭を撫でながら笑顔を見せる。
「私が幸せにしてあげる」
そうか、大本命は君だったのか。