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スレッドNo.6466

輪郭のない影  ゆづは

足元に落ちた微かな温もり
それを拾い上げたのは 
あなただった

道端に咲く名もなき花に
微笑みかけるその眼差しは
木漏れ日の優しさにも似ていて

ぼんやりとした境界の向こう
透明な指先が触れたとき
ここに私はいたのだと
気づかされた

形を求めることに
意味はあるのだろうか──

あなたの目が問いかける
声もなき私は  
無音の闇の中で
滲む月をただ見つめていた

存在とは 
誰かの胸に宿る仄かな灯りか
それとも
誰にも見えぬ月の裏側に
隠した心か

輝く世界はまだ私を知らない
けれど あなたの瞳の中で
今もひそやかに息をしている

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