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スレッドNo.6539

永遠に続く刑罰  光山登

僕はどす黒い岩に囲まれた断崖の上で、右手を見つめていた。

たしかに、この手がやったんだ。

海を見下ろすと、地獄のうねりがとどろいていた。


今の僕には、天使のような家族がいる。

笑顔の耐えない職場もある。

それでも心の奥底で叫ぶ闇の声は響き続いていた。


二十年前の悔恨が、頭の中を真っ黒に染める。

たしかに僕が彼女を刺した。

罰を免れたのはまさに天の恵みだった。

ああ、それはほんとうに恵みだったのだろうか。


真っ白な暮らしに差す一点の染み。

刑罰を逃れた僕は、今でも終わることのない罰を受け続けている。

断崖の下では、黒い波が地獄の使い魔となって僕を手招きしている。

誘われるように僕は鉛のような右脚を上げた。

ああ。

これでようやく、罰が終わるんだ。

次の瞬間、僕は右脚を救済の空間に向けて踏み下ろした。

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