真実の視界からの創作 喜太郎
僕の見ている世界
空から降る雨
濡れたアスファルト
いくつもの傘が流れる歩道
花弁から落ちる雨垂れ
視界に入り全てのモノが
電気信号となり脳へと伝わる
脳内で見たモノを理解し理解する
雨・濡れたアスファルト・傘の群れ・花
どれもこれもがありのままで
そのありのままに色をつけたくなる
それ以前に全てが真実なのだろうか?
僕の目は真実を見ているのだろうか?
もしかしたら空は青空の晴天で
アスファルトは無く砂利道で
傘も無く人も居ない
花さえも咲いてはいないとしたら
僕自身がこの世界に存在しているのかさえ不安になる
いいやいや この世界さえ存在するのだろうか?
足から伝わる大地
手から伝わる空気
吸い込む酸素と吐き出す二酸化炭素
思った事と反対の事をしてみようか
それさえも想定内で操られているのかもしれない
大丈夫
こんな馬鹿らしい事を巡らせる頭
こんな馬鹿らしい事を書いている
少し見たモノ全てに
自分の感性と言う色を塗り重ねてゆく
それが僕の詩なんだ
想像は心躍る様に楽しくもあり
壮大な不安を与えてもくれる
だから『詩』を考えるのはやめられない