シンバル私記 三浦志郎 12/12
マニアックですみません
シンバルという楽器にまつわる私記です
僕が中学三年の時に
ドラムと一緒にそれは来ました。
旋盤工の叔父がシンバルを造って
プレゼントしてくれたのです
ドラムも音楽好きの叔父からもらいました
今から思うとおもちゃに近かったです
でも 小学校の鼓笛隊以来
タイコが大好きだったのです
次のシンバルは真ちゅう製でした
日本の某メーカー品でしたが
紙のようにヒラヒラ ペラペラ
子供ごころにも
ひどい音だとわかりました
がっかりしました
その次のシンバルは
スイスのメーカーで
一番安いのを買いました
でも 良い音がした と
自分では喜びました
高校一年の時です
僕の音楽の始まりでもありました
*
音宇宙に姿を現す
円盤・宇宙船
シンバル
最初に造ったのはトルコ人
音楽ではなく
軍隊の合図や進退に使ったらしいです
その後
トルコのシンバル職人一族はアメリカに移住
その資本の庇護のもと 発展しました
現在の世界トップブランド「ZILDJIAN(ジルジャン)」です
(おかげさまで 今は僕もそのブランドを六枚使用させてもらっています)
今ではトルコ アメリカ スイス ドイツ イタリア
で その他各社が生産しています
クラシックの合わせシンバル
ジャズやポップス
ドラム付属の各種シンバル
一般の人も馴染みはあるでしょう
がー
楽器製造王国 日本でも
造らなかった “造れなかった”のです(涙)
*
たゆまぬ技術の研究と準備で
今は日本でも造られていますよ
この国唯一のシンバルメーカー
小出さんという
大阪職人さんの偉業です
一般の人はピンとこないでしょう
がー
日本人として大変嬉しく思います
尊敬すべきことです 誇るべきことです
一度 叩いたことがありました
(ああ キレイで明るい音!)
たちまち好きになりました
音楽をピュアに楽しくするでしょう
いつか欲しい一枚です
「小出シンバル」
今 日本で作られた“音円盤”が
世界の音世界に
飛翔します
鳴り響いていくのです
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ドラムという打楽器にとって、スネアドラム(小太鼓)と共に、
シンバルは常にスペシャルな道具であります