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スレッドNo.6625

Kazu.さん

Kazu.さん
私はもうがっくりです。
作品に猛ツッコミを入れてくれるのは、ガチのKazu.さんだけなんですから。
このめちゃ寂しい気持ちをどうしてくれるんですか、Kazu.さん……
私はKazu.さんのように天国に行けるかわかりませんが、
もしまたお会いできたのなら詩の話を聞かせてください。

Kazu.さんの「穴」という作品を読んだ時、
ああ、この詩人は天才だなと正直に思いました。
(新聞などでとても騒がれて話題になってましたね)
そして今、こちらの作品のような穴を掘っている側の心境に近い……
昨日、Kazu.さんの訃報を知ったのですから。
Kazu.さんに叱られそうですが作品を貼ってしまいます。
また、私にツッコミを入れてくださいね。
大変お世話になりました、ありがとうございました。







なにをそんなに怯えているのか
 ここはわたし以外には誰もいないというのに
 なにをそんなに憂いているのか
 今宵は満月 月の光が満ちているというのに

幼子の覚束ない行進のように
わたしは背を押されて躓く囚人の列にいた
罪状は知らされず
理不尽な拘束のまま
わたしには穴を掘る罰が科せられていた

だから今日一日 穴を掘った
(明日もまた一日中 穴を掘らねばならぬ)
なぜ穴を掘ることがわたしを甦生させるのか
その穴と刑との因果関係を量ろうとするのだが
わたしの声は声にはならず伸吟するばかりで
そして自分が発した声ではない声を耳にして
いっそう後悔するのであった
それはわたしがわたしを生かす唯一の道が
罰としての穴を掘り続けることでしかない
ことを自覚するからであった

 なにをそんなに怯えているのか
 ここには穴を掘るための道具がないというのに
 なにをそんなに憂いているのか
 今宵月明かりに影だけは醒めているというのに

夜中
どこからかまた伸吟する声に目覚めた
日中の喧騒に掻き消されていたものが
夜のしじまに浮かびあがってきたものか
なにかがどこかで傷ついている
もしかしたら
昼間わたしに掘られた穴が
深いところで病んでいて
ひっそりと泣いていたのかもしれない

遠い日
下校時に君と別れたいつもの街角に
今日 掘削機のメスが走り
喪服の女 禿頭の僧侶
野良犬にいたるまでが一様に躓いていた
あの日もちょうど
穴は今日のように掘られていて
君とわたしは一緒にその深淵を覗いていた
君はわたしよりいつも満月のように明るくて
一瞬
わたしは君を突き落としたい衝動に駆られていた
(あの日からずっとわたしの内の深いところに穴がある)

 なにをそんなに怯えているのか
 なにをそんなに憂いているのか

昨日 君の訃報を知った

編集・削除(編集済: 2025年12月18日 02:12)

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