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スレッドNo.6702

2025年12月9日から12月11日までのご投稿分の感想と評です

2025年12月9日から12月11日までに頂いたご投稿分の感想と評です。


あけましておめでとうございます!
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

皆様、大変お待たせしました!


「琥珀」 ゆづはさん

ゆづはさん、今回もご投稿くださりありがとうございます!
僭越ながら御作「琥珀」の評を送らせていただきます。

こどもの成長はうれしくもあり、少し寂しくもある。
恐竜を見たこどもの素直な感動をやさしく受ける一連目。
こどもの声の変化や恐竜の長い名前を美しく言えるようになったことで
成長を感じる三連目。ここまでは親の喜びと誇らしさを感じます。
四連目から喜びが心配に変わります。この流れや表現が自然で
すっと読み手に入ってきます。不穏ほどではないけれど薄く曇る感じが
伝わります。
五連目は地層や化石は恐竜から発想された言葉で、こどもの成長の果てに
失われるものと残るものを表現しています。見事な表現でした。
最後の連は共感と少しの寂しさ、あたたかな余韻が残りました。
御作佳作とさせていただきます。



「焚火」 aristotles200さん

aristotles200さん、今回ご投稿くださりありがとうございます!
僭越ながら御作「焚火」の評を送らせていただきます。aristotles200さんの代表作といっても
よいのではないでしょうか。一大巨編を読ませていただいたと
思っています。原始時代の洞窟の中で暮らす家族。それを支える男の視点で描かれて
います。生きるとは炎に等しい。焚火の火を絶やさないことがこの詩の軸になっています。はじめは息子として若い力を存分に発揮して、亡くなった両親を自然に還し
自分も家族を持つ。自然の摂理の中で家族の死を受け入れていく。
かなしみや苦しみを表現するよりも、どんなときも焚火の火を絶やさない。その行動だけで
深く伝わるものがあります。
語り過ぎず、描き過ぎない。感情の部分は読者にゆだねたような形がこの詩の
魅力だと思いました。
御作佳作とさせていただきます。


「海鮮パスタ」 荒木章太郎さん

荒木章太郎さん、今回もご投稿くださりありがとうございます!
僭越ながら御作「海鮮パスタ」の評を送らせていただきます。

二連目、母が認知症になったと妹から連絡が入ります。
妹の様子から昔の母のこと、今の母の状況に耳を澄ませます。
深刻になり過ぎず、一定のリズムを持った言葉に読み手は
次の連へ誘われます。

<生きがい
死にがい
ムール貝
死骸の山に
生きがいの山

と、ラップのような韻を踏みながら
軽やかに海鮮パスタを作ります

食べながら主人公は生と死に思いを巡らせます。
<父なき空
母なるエーゲ海

壮大な連想から愛についても考えていきます。
重くならず感傷的にもならない。
それでも静かに響いてくるのは、主人公が
すでに受け入れる心を持っているように感じられたから。
覚悟というより諦観。あがくより受け入れることが
愛だと認識しているように見えました。

最後の連は母親との会話で展開されます。
妹と母親の関係に大きなズレが生じている。
それも主人公は静かに受け入れ、母親の言葉に
寄り添う形を取ります。
心の痛みもかなしみも受け入れていく。
それは強さより愛情がそうさせている。
主人公と家族の関係性が垣間見える一篇でした。
御作佳作とさせていただきます。



「人生の逆算」 喜太郎さん

喜太郎さん、今回もご投稿くださりありがとうございます!
僭越ながら御作「人生の逆算」の評を送らせていただきます。

共感する方が多い作品だと思いました。
年を重ねるごとに若い頃の自分と今の自分の変化を強く感じる。
未知なる経験の足し算ばかりしていた自分がいつの間にか
後何十年後何年と人生を逆算して考えるようになった。
作品の中盤までは不安と諦念が表現されています。
拝読しながら、今まさに自分も、と心が反応しました。

残された時間をどう捉えていくか。この詩はその答えのようなものを
示しています。嘆いたり、悔いたりするのではなく
<自分のタイムリミットなら
自分なりに進めていけばいい

と、前を向きます。それを
<新たな今しかできない足し算なのかもしれない
と捉える。

無理にいい形にしようとぜず、若い頃とは違った感覚で
未知なる経験を楽しみにしています。
<書き足してゆく事で精一杯になれるかな
この一文の終わり方、とてもいいです。
無理せず、期待しすぎない。先のことに対して
絶妙な距離感を保っている。
御作佳作とさせていただきます。



「おかみさんと猫」 小林大鬼さん

小林大鬼さん、今回ご投稿くださりありがとうございます!
僭越ながら御作「おかみさんと猫」の評を送らせていただきます。

風景と情緒、あたたかさとぬくもり。特別な出来事がなくても
特別な何かを感じさせる一篇でした。
一連、二連目は映像的な表現で、すっと作品世界に引き込まれました。
三連目の人懐っこい猫の姿が見え、四連目では静謐な時間が流れ、
こちらの気が鎮まるのを感じました。
極寒の旭市から営みのあたたかさと猫のぬくもりが届けられたような
心地になりました。今の時期にピッタリでした。
この後、温泉旅館にどのような人間模様が織りなされるのか
想像させる終わり方は秀逸でした。
御作佳作とさせていただきます。



「できないぞ、僕は。」 トキ・ケッコウ

トキ・ケッコウさん、初めまして!
ご投稿くださりありがとうございます。
初めての方は感想のみとさせていただきます。
ご了承ください。
では、御作「できないぞ、僕は。」の感想を送らせていただきます。

面白いです。車の運転ができない理由が書かれた後、
<ただただ、<アクセルを踏んでひたすら
前を進むことだけが


僕はできるんだ

と、できることをひとつ記しています。次は鼻をかむことができない、とあって
どういうことかを読み進めていくとコミカルな表現で理由が書かれています。

<ただただ、だらしなく垂れてくる鼻水を手近のティッシュぺーパーで拭うことだけが


僕にはできるんだ

ここでもできることをひとつ書いています。この「間」が共感する読み手との
距離を表しているように感じました。

次は、ここまでは助走だったのかと思うせるような大きな展開。
<僕はうまく生きることができない
この言葉から厳しい状況が描かれるのかと身構えたところ、
生まれる前の記憶から行動まで軽妙に描かれていて、予想が外れてうれしくなりました。
<ただただ、誰の真似をすることもなく生きていくことだけが



僕には、できるんだ。

最後の言葉は、この作品の核の部分のように感じました。
トキ・ケッコウさんは詩を書く力を十分にお持ちの方です。
またのご投稿をお待ちしています。



「遠く」 相野零次さん

相野零次さん、今回ご投稿くださりありがとうございます。
僭越ながら御作「遠く」の評を送らせていただきます。


主人公は一旦立ち止まって、来た道を振り返っているようです。
ここまで来た道のりを丁寧に思い返し、自分の心を向き合います。
<そこに希望があると信じて
だから一歩ずつ進んでいくことができた

と、力強く明るく捉えます。誰を責めることもなく、むやみに
悔いることもない。辛い日々も嬉しい日々も大切に感じながら
これからを生きる糧にしています。
具体的に何があったか描かれていたら、さらに魅力的な作品に
なるのではと思いました。

<あなたに会えたことが一番の喜びです
そう言って手を取ることが
できればいいなと思っています

できればいいなと願っています。

御作佳作半歩手前させていただきます。

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