生きる aristotles200
自家製の竿と糸、針を使い
驚くほどの大物を釣り上げた
内臓を捌き、枝を刺して焚火で焼く
岩塩から作った粗塩を付けて食べる
美味い
川があると水に不自由しない
住むに易しい
獣も、罠を仕掛ければよく掛かる
住む場所は
真冬の今は洞窟に住んでいる
夏は、樹の上に小さな家を造る
衣食住に困らないと、暇になる
手作りの横笛を練習する
昔、聴いた音楽を吹いている
危険な動物もいる
基本、近寄らないし
あちこちに罠を仕掛けている
3mの落とし穴は苦労した
野草の開発も大切な仕事だ
色々試しては、酷い目にあっている
いくつかは効用が判明してきた
絵を描くときもある
洞窟の壁に
色違い粘土を溶かして
妻や、子供を
昔、見た光景を描く
✳
墜落した宇宙船の
冷凍ポッドで目覚めた時には
300年が過ぎていた
救援は、来なかったらしい
ポッドには
よく知っている、妻の字体で
こう書かれていた
生きて!
亡骸は
宇宙船の側に埋め、墓をつくった
いつも、たくさんの花を添える
意識がないままに
最後の冷凍ポッドへ
沈む母船から逃げ出した
爆発に巻き込まれ
宇宙船も破損
この星に墜落したらしい
夜は
三つの月を眺めながら
独り、笛を吹く