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スレッドNo.68

失くした想いのために  U.

6月の蒸し暑い部屋の中
毛布に包まり、汗をかき寝ていた
遠いあなたを、見つめながら
独り、猫になって寝ていた

なにもかも、このまま続くと信じていた
それが、ただの思い込みだと分かっていたのに
続くと信じたかった
気付けば、あなたは遠い

寂しさの中に舞い戻った
独りの頼りなさ
自らの存在の確たる位置付けが欲しいのに
どうしてこんなに白けちゃうのでしょう
独りで生きていけない私は
何をすれば良いのか
何ができるのか
何処かで私を待っている人がいるのでしょうか

猫になった私を見つめているのは私
泣いているね
もう、頑張らなくていいよ
充分頑張ったのだから
額の珠の汗
詰まる寝息は言葉を包み
泣きながら血を吐いた
あなたとの日々を
あなたへの思いを血にして吐いた

そして、佇む
この道は渡れない
血を吐いた私は渡れない
だから、道の向こうのあなたに
さよならの代わりに右手を挙げた

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