スキップ 喜太郎
空はどこまでも青くて
目に映る物の全てが
いつもにも増して鮮やかに見える
そんな待ち合わせ時間の10分前
毎回ワクワクが止まらない
待ち合わせ場所から少し離れて
前回と違う隠れ場所を探す
待ち合わせ時間の5分前
いつもの横断歩道の向こう側
君を見つける
いつもの様に僕は隠れながら
待ち合わせ場所から距離を置いて見ている
キョロキョロと僕を探している
真顔で少し不安げに見える
信号が変わり僕を探しながら歩いてくる
隠れた場所から身体を出して
君が見つけやすいように現れる
そんな僕を見つけた瞬間 パッと君に花が咲いた
満面の笑みを浮かべ
いつもの様に右足からスキップを始める
両手は大き過ぎるくらい前後に振って
見て見て!と言いたげな感じ
大好き!
駆け寄りたい気持ちを我慢して
君を待つ
でも顔はだらしないくらいに笑顔になっている
いつもの様に向かい合いながら笑っている
「待った?」
「うん すごーく待ったよ」
彼女の頬がぷっくりと膨らむ
さぁ
いつものルーティンはここまでにして
今日も新しい思い出を心に録画していこう
歩き出すと自然に僕の右手と君の左手が一つになる